当協会は創設55周年を迎えました．これを機に，新たな取り組みをすべく，下記の事業計画を表明します．
【背景】 近年，分子生物学的手法，遺伝子工学手法，ゲノム情報解析手法，ゲノム編集技術手法などの大きな発展による新しい研究分野が次々と拓かれてきました．それにより，ビタミン・バイオファクターに関連する遺伝子発現調節因子，受容体，トランスポーター，特異的なビタミン結合タンパク質，新規代謝や酵素の存在，癌に対する化学予防，抗酸化作用による癌の予防や抗老化に対する効果などが明らかになりました．
また，従来より注目されている食品中のビタミン含量の正確な定量法，生体内の定量も完成しているとは言えません．脳科学が注目されている現在，脳老化や認知症などの神経疾患の予防，治療にもビタミン・バイオファクターが大きな役割を果たすことが期待されております．長寿社会を迎えるに当たりフレイルの予防（健康寿命を長く維持する）は喫緊の重要課題であり，ビタミン不足がフレイルのリスクファクターとする知見が出されています．さらに水溶性ビタミンの過剰摂取の問題も明らかにされており，このような時代においてこそ，多様な研究者，企業が関わる本協会の活動と社会的役割は従来以上に増すものと考えます．
当協会自体は研究組織ではありません．個々の研究委員会で出される研究を結集させ，その研究成果の結実を効率よく進めることが役割と考えます．
【目指すところ】
１、ホームページをより大幅な充実を図ります．